売れる営業のプロセス④成約率を上げるテストクロージング~その2~

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テストクロージングから見えてくるもの

masaです。

クロージングの合図はバイイングシグナルでしたよね。

クロージングでは利点を要約することで、お客様にメリットを思い出してもらい、より強い言葉を使って「お客様の不満の解消」や「それがもたらすであろう利益」をまとめます。

そして商談のクローズ(約束の取付け)を試みます。

それがクロージングでしたね。

そして、とりあえず商談を締めくくり、今のお客様の「納得度」と「購入の本気度」を量ることが出来、且つ、お客様の「本音」を聞き出すのに最も適した手法が、テストクロージングです。

なぜ「納得度」と「本気度」を量るのに適しているかというと・・・・・・。

当然の話ですが、クロージングをかけることによってお客様に決断を仰ぎ、「YES」か「NO」かで答えてもらうしかないからです。

クロージングを行い何らかの約束を取り付けることが出来ればお客様の「納得度」は十分で、購入意欲があると推測する事ができますよね。

逆に、クロージングを行い何らかの約束を取り付けることが出来ないのであれば、お客様はまだ十分に「納得」されていない証拠なのです。

これまで商談の基礎(プロセス)の①~④までを通し、お客様から好意的な信号、「バイイングシグナル」を受け取ることができたのであれば、少なくともそのニーズ、不満の解消から得られる利益を納得して頂いているものと考えられます。

それなのになぜクロージングに失敗したのでしょうか?

何度も述べますが、その答えはお客様しか知りません。

そうです。クロージングに失敗したら、「拡大質問」からその原因を突き止めるしかありません。

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クロージング成功の鍵とは?

あなたの商談を思い返してみてください。

もし商談をしたことがないのであれば、あなたが商品を買おうとしているところを思い出してみてください。

商品のプレゼンテーションで商品は「納得」したけど、購入に踏み込めない。

そんなことがありますよね?

もちろん理由は様々だと思います。

その理由をお客様に明らかにして頂かないと商談を進める事が出来ません。

クロージングでも述べましたが、「お客様が納得しているという前提」で商談を進めますので、クロージング後にお客様が悩まれていたり、今一つテンションが上がってない態度を示したときは質問してください。

「何か気になる点がございますか?」(拡大質問)

ここで新たなニーズが出てくれば「①needsの把握」に立ち返り、②お客様への共感、同意、③商品のプレゼンテーション、そして再度④テストクロージングのプロセスを繰り返します。

そして、また新たな「納得」を得て頂き、そのたびに「商品」に好意を持って頂くのです。

クロージング成功の鍵はまさにお客様の「納得」の積み重ねと「本音」を知ることにあります。

お客様の「納得レベル」を満たし、クローズ成功へと導くのです。

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ケーススタディ

では、ここで今までの復習も兼ねて、例題を使ったエクササイズを行いましょう。


あなたは腕時計の営業マンです。

これまでのプレロセスにおいて把握し、立証出来たもの

●ニーズ:時間を正確に計りたい。

●不満:講演会で演説をしているが、時間通りに終われたことがない。

●不満の質(大きさ):主催者側から毎度時間を押すから嫌がられている。これは講演者としては死活問題である。(急務)

●腕時計の特徴1:ストップウォッチがついている。

●腕時計の特徴2:アラームがついている。

●腕時計の特徴3:ストップウォッチとアラーム機能を使い、1秒刻みでアラームが10か所を設定できる。

●取り付けたい約束:腕時計の購入


では早速、このケースを攻略してみましょう。

あなたならどう攻略しますか?


営業マン:「かしこまりました。それはさぞお困りのことでしょうね。つまり、演説の時間のコントロールが必要ということですね。

お客様:「そうなんですよ。お話ししたように、演説者として時間管理は死活問題ですから。」

営業マン:「じつはこの商品ですが、ストップウォッチ機能がついています。それだけではなく、同時にアラーム機能を使うことで、アラームが1秒刻みで10か所も設定出来るのです。

お客様:「それが何か?(興味)」

営業マン:「つまり、この機能を使用することにより演説を10セクションに分け、それぞれストップウォッチで管理することによって演説の進度と残り時間を把握できます。それにより演説を時間内に終わらせることが可能かと思います。

お客様:「おお、確かにそうですね。それが出来れば時間内に終了することも可能かもしれません。。。。。。さぁ、どうしようか。」

営業マン:「ご理解いただけたと思いますが、この腕時計のストップウォッチと10箇所に設定できるアラーム機能を使用する事により、演説の進度と残り時間を正確に把握することが可能となります。それにより演説者にとって死活問題となる時間管理能力を大幅に向上することが出来るようになります。それだけではありません。時間のコントロールがしっかり出来る演説者だと、参加者や主催者からの評価も上がることでしょう。まさに一石二鳥です。

お客様:「素晴らしい。そうですね。間違いなく改善されますよね。」

営業マン:「ご理解いただき、ありがとうございます。色はシルバーとブラックの2種類ございます。どちらも在庫がございます。どちらが宜しいでしょうか?」


いかがですか?

「お客様への共感と同意」

「不満の立証」

「商品の特徴の紹介」

「商品の利点の説明」

「利点の要約による利益の再確認」

そして「クローズ(約束の取付け)」へと商談をリードできました。

お客様に決断を仰いでいます

このあとお客様が「色」を答えて頂ければ、おそらく商談は締結へと向かうことでしょう。

しかし、なにかしら「難色」を示した時は、拡大質問を使い、その「理由」を必ず明らかにしてください。

その「難色」がその他のニーズであれば、①~④のプロセスを繰り返し、新たな「納得」を得ることによりクロージングの成功に近づけることが出来ます。

次のセクションでは、その「難色」「ニーズ以外のもの」だった場合の対処方法について説明したいと思います。

「ニーズ以外のもの」とは、商品には納得しているが、「商品以外の要因により決定する事が出来ない状態」のことです。

それを私は「アウトと呼んでいます。

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About masaprocess 81 Articles
1980年生まれ。公立高校を卒業後、単身アメリカへ留学。コミュニティーカレッジにて経営学を先行し、卒業。帰国後、2006年、某国産新車営業職に従順。売れない営業マンというレッテルを張られあきらめず頑張った2年間の末、「商談の基礎」を構築。それを基に飛躍的に成績を伸ばすことに成功。2013年、更なる高みを目指し、某高級輸入車新車営業に転職。2016年、現在も精力的に活躍中。自称:売れなかった営業マン。

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